シスターコンプレックス

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最終章

 見たことも無い蒼い空と白い雲、肌を焼く熱風が開け放たれた窓から流れ込んでくる。ココナッツの匂いに混じって、女の子特有の甘酸っぱい汗が鼻腔をくすぐる。
 ベッドのスプリングは軋み、海辺のコテージは、今や男女三人が放つ、身も溶け出すような熱気に包まれていた。
「大学、合格おめでとう」
「第一志望に合格なんてすごいですっ!」
 両腕に抱いた杏子と亜美が、代わる代わる祝福の言葉をくれる。
 二人はそれぞれ黒と白のビキニ姿で、ひと泳ぎした後だったので水着は少し湿っていた。
 試験前日の一晩を社の中で過ごした祐一と亜美は、明け方、ようやく二人の居場所を突き止めた杏子の車に送られ、試験会場へと急行した。
 寝不足と寒さで身体はボロボロだったが、水泳で鍛えた精神力が物を言い、なんと第一志望に合格してしまったのだった。
 大喜びした亜美は母親に旅行費をねだり、杏子は合格に伴うボーナスを手に、祐一を初めての海外旅行へと連れ出した。
「なにもかも、二人のお陰だと思う。ありがとう」
 感動にちょっと涙目になりながら、祐一は言う。本当に二人がいなければ、今ごろ地獄の浪人生活を余儀なくされていた筈だ。どんなに礼を言っても言い足りなかった。
「あら、あら。相変らず祐くんは泣き虫ね」
「先輩ったら、なんだか可愛いです」
 二人は良く似た笑顔でくすくすと笑う。
「ねえ、亜美。こうなったら、私たち二人で慰めてあげなくちゃいけないわ。涙する殿方を上手に慰めるのは淑女の大事な嗜みよ」
「えっ、嗜みって何?」
 素っ頓狂な顔で亜美が訊く。ちょっと難しかったらしい。
「どうやら現国の勉強が足りないようね。今度は亜美の家庭教師をしなくちゃ」
「ひ〜っ、お墓の穴掘ったぁ〜」
「墓穴よ! 墓穴! ほんとにもう……それはそうと、嗜みって言うのはこういうことを言うの」
 言うや否や、杏子は祐一の唇を奪う。遠慮無く舌を絡め、口腔にたっぷりと唾液を流し込む。先程みんなで飲んだブルーハワイの甘ったるい味が、大好きな杏子の唾液でとろりと薄められ、出来あがった特製のカクテルを祐一はこくこく飲み下す。
 杏子の片手は既に半勃ちになっている祐一のペニスを、もっこり膨らんだ競泳パンツの上からさらさらと撫でた。
「んぐぐっ……」
 くぐもった呻き声を上げても、杏子は唇を離そうとはしない。いっそう激しく舌を絡めて強く吸い、口端から溢れた唾液でちゅぱ、ちゅぱ、となんともいやらしい音が鳴る。
 濃厚なキスと股間への愛撫でペニスは一気に膨張し、窮屈な競泳パンツの中で捻じ曲がって痛いくらいに勃起した。
「ああっ、お姉ちゃん、両方はずるい! 下は私に分けてよね」
 亜美は杏子の手を退けて、競泳パンツの上からペニスに舌を這わせた。
 小さな舌を何度も何度も犬のように動かし、化学繊維に徐々に唾液を染み込ませる。
 そうしながらアヌスの辺りに指先を突き立て、軽く引っ掻くように爪弾いた。
「そ、そこはっ……ううっ」
 くすぐったいような、むず痒いような性感が背筋を這い上がり、びくりと腰を跳ね上げて祐一は呻く。杏子の伝授により弱点は亜美に筒抜けだった。
「フフフッ、そうよ、亜美。祐くんはそこが大好きなの。たくさん弄ってあげなさい。さあ、祐くんは私のを……ね」
 唾液を滴らせて舌を引き抜いた杏子は、亜美の方を振り返って祐一の顔面に馬乗りになる。黒いビキニパンツが目の前に迫ったかと思うと、祐一は杏子のヒップに顔を埋めていた。
「むぐぐっ……」
 噎せ返る熱気が顔を包む。か細いクロッチはじっとりと湿り気を帯びている。
 汗と海水の混ざった潮の匂いや、杏子の胎内から湧き出す酸味の利いた淫蜜の匂いに鼻腔はぴりぴりと痺れ、眉間の奥がずんと重くなる。
「匂いを嗅ぐのは大好きでしょう? でも、匂いを嗅ぐだけじゃなく、ちゃんと舐めてくれなきゃ駄目よ」
 催促するように杏子は腰を沈め、クロッチに覆われた恥丘の膨らみを圧しつけてくる。危うく窒息しそうになりながら、祐一はクロッチに舌を這わせ、中央に薄っすらと窪みを作っている秘裂のスリットを舐め上げた。
 つるつるとした化学繊維の奥からじゅわっと酸っぱい汁が漏れ出し、舐めても舐めても追いつかない。口の回りはじきに杏子の愛液でべたべたになってしまう。
「そうよ、そう。私のエッチな汁をたっぷりと味わいなさい。代わりに私たちは祐くんの搾りたてのミルクをいただくから」
 杏子の指は競泳パンツの紐を解き、亜美がパンツを引き下ろす。息の合った姉妹の連携プレーによって、あっと言う間に祐一は素っ裸にされてしまった。
「わぁっ! 先輩のおちんちん、もうびんびんになってるよ、お姉ちゃん!」
「そうねぇ、先っぽもこんなに濡らして。祐くんたら早いから、二人で苛めたらすぐに出ちゃうわね」
 ひどいことをさらりと言われてちょっと傷つくも、早漏気味なのは事実なので反論できない。
「でも、心配しなくて良いのよ、祐くん。もしイッちゃったら、私が中指一本で何度だって勃たせてあげるわ。祐くんのアヌスは締まりが良いから、私、病みつきなの」
 杏子の中指にバージンを奪われ、白目を剥いて失神&失禁という、苦い記憶が蘇る。
「亜美も楽しみにしておきなさい。前立腺でイク祐くんは、とっても可愛いわよ」
「前立腺て、おしりの中にあるんだよね?」
 亜美はそういって、わざわざ祐介の尻を覗き込む。
「や、やめてよ亜美! そんなとこ、女の子に見られたら、恥ずかしいよ!!」
「フフフッ、それこそお婿に行けなくなっちゃうわよね。その時は私たち二人で貰ってあげるから安心なさい。さあ、いくわよ亜美」
 威勢良く掛け声をかけて、やおら杏子はペニスの先っぽを唇に咥えた。にゅるっという卑猥な感触と共に、火傷しそうに熱い口腔が亀頭をすっぽりと包み込む。
 柔らかな舌が亀頭の周囲をぐるぐる回転し、敏感なくびれを舌先が擦り上げて、びりびりと痺れるような快感が洋介の腰を貫いた。
「あううっ! は、始めからそんなにしたら、誰だって、すぐ出ちゃうよぉっ!!」
 杏子に「早い」と言われたのを何気に根に持っていた。それに何としても、亜美の前で前立腺マッサージを受けるのだけは避けたかった。
 杏子は祐一の訴えを無視して、きつく唇を窄めたまま、勢い良く頭を上下動させ、じゅぷじゅぷと唾液を迸らせる。つるつるした内頬の粘膜が何度もペニスを擦りあげ、舌先は亀頭の裏より伸びる筋を左右に弾いた。
 杏子が目一杯頭を沈めると、咽喉にまで届いた亀頭は収縮する喉の粘膜に包まれ、ほとんど膣に挿入しているのと変わらない快感を与えてくれる。
「お姉ちゃん、すごい! 先輩のおちんちん、喉の奥まで飲み込んじゃってる。ね、ね、私にも! 私にもやらせて!」
 大人のテクニックを目の前で見せられ、自分もやってみたくなったらしい。
 目をらんらんと輝かせる亜美の顔が容易に想像できた。
「ぷはっ……ふう、いいわよぉ。でも、亜美に出来るかしら? 生意気にも祐くんのこれ、けっこう大きいのよ。喉まで使って愛してあげられるのは、私だけかもしれないわね。フフフッ……」
 杏子は意味ありげに笑って見せる。そんなことをしたら、亜美が向きになると知った上での挑発だった。
「わ、私にだって出来るもん! 先輩のおちんちん、喉にぐりぐり圧し付けて、すぐにどぴゅーってイカせちゃうんだから!!」
 可愛らしい亜美の口からぽんぽん飛び出す露骨な言葉に、祐一は眩暈を覚えた。
 かつて不思議の国のアリスを連想させた、あの無垢な少女が、血の繋がった魔女のせいで、どんどん小悪魔化していく。ヒップの谷間で溺れながら、祐一は亜美の行く末を案じ始めていた。
「いいこと? 祐くん。可愛い亜美の気管に直接ぶちまけて、鼻から精液垂れ流させるような真似したら、私、このままお漏らしするわよ。覚悟しておきなさいね」
 腰をひねって振り向いた杏子は、小声で祐一に警告した。
(ここのままお漏らし……って嘘でしょ!?)
 ヒップの下でふがふが言ってる内に、
「それっ!!」
 と、亜美は元気良くペニスを咥え込んだ。大きく開けることに慣れていない亜美の口は、アメリカンドックの頭を咥えたように全開になってしまった。
 唇はきゅうきゅうとペニスを締め付け、奥行きの無い口腔はあっと言う間に一杯になって、先端が喉の粘膜にごつりと当たる。瞬間、おえっとえずいて亜美は咽返り、蛇腹状になった喉の粘膜が一気に広がってペニスを呑み込む。
 杏子の時よりも遥かに深い挿入感。まるで口から挿し込んだペニスで亜美を串刺しにしてしまったような錯覚を覚える。
 呑み込みかけた異物を吐き出そうと食道は全力で痙攣を起こし、その度に粘膜の襞が亀頭を擦りあげ、神社の社で味わった亜美の膣を彷彿とさせる、身も蕩けるような快感に祐一は恍惚となった。
(ああっ……亜美の喉……あの時のおまんこみたいだ……目の前には杏子さんのおまんこもある……もう死んでもいいかも……)
 堪らず亜美が「けぷっ」と小さなげっぷをしたのと同時、祐一は杏子の警告も忘れて、亜美の喉にぶちまけていた。
「げぼぉっ!!」
 亜美の物とは思えない、濁音混じりの大きな咳を聞いた。続いて、ひゅうひゅうと酷く苦しそうな息遣いがして、いつまでもたっても咳は収まらない。
 腹の上に溢れる暖かい精液がペニスから吐射されたものなのか、亜美の喉から吐き出されたものなのか判断がつかなかった。
 いずれにしても、この時点で祐一の運命は決まってしまう。
「今、私の目の前で大事な妹が苦しんでいるの。目から涙、鼻と口からは精液を垂れ流しているんだけれど、これは一体、誰のせいかしら?」
 亜美の様子を覗えない祐一の為に、杏子はゆっくりと丁寧に説明してくれる。
 祐一は何も答えられなかった。
「あー、なんだか催してきちゃったわ。さっき飲んだブルーハワイが出ちゃいそう。祐くんはメローイエロー好きかしら?」
 ぶるぶるぶる! 全力で首を振ろうとするが、顔面をヒップに抑え込まれていてはそれも出来ず、代わりに杏子の腰がぶるりと震えた。
「うっ……」
 小さな呻き声がしたかと思うと、鼻と唇との間に熱い滴が噴射される。
 ぷしゃぁあああ……。
 鼻腔に尿が流れ込み、アンモニア臭に粘膜を焼かれて、咽かえった。
 慌てて顎を持ち上げ、口に尿を迎え入れる。熱くて匂う液体が舌の上を流れて喉へと落ちていく。危うく嘔吐しそうになるが、気管に放尿されて溺死するよりはずっとましだった。
「ふぅ……」
 満足げな溜息を漏らして、杏子は用を足し終えた。
 ようやく咳の収まったらしい亜美が、気色ばんで訊く。
「嘘っ……お姉ちゃん、先輩の顔におしっこしちゃったの?」
「亜美だけ苦しい思いをするのも不公平かと思ってね」
 杏子は鼻歌でも歌い出しそうな機嫌の良さだ。
「ばかぁっ! そんなことしないでも良かったのに!!」
 亜美は祐一の顔面に馬乗りになっている杏子を突き飛ばして退けた。
「先輩っ、先輩っ、大丈夫ですか!?」
 射精直後の一番無防備なところに無理やり黄金水を呑まされ、祐一はぐったりして返事が出来ない。
「あらあら、祐くんは随分と愛されているのねぇ。妬けるわぁ」
「もうっ! お姉ちゃんはどうしてそうなの!?」
 ようやく祐一の意識がはっきりすると、既に姉妹喧嘩が始まっていた。
「待って! 待って! 僕は平気だから喧嘩しないで」
 せっかく手入れたハーレムが壊れていくのを放っては置けない。
 杏子も亜美も、祐一にとってはどちらも大切な愛姫なのだ。
「ほら、亜美。祐くんもこう言ってることだし……」
「こんな時ばかり、先輩の後ろに隠れるんだからっ!」
 大事な先輩である祐一を酷い目に合わせる相手は、たとえ実の姉であろうと許せないらしい。大人しい亜美とは思えない怒りようだった。
 このままでは不味い、祐一は意を決して行動を起こす。
「亜美」
「はいっ……」
 祐一は呼びかけに反応した亜美の唇を問答無用で奪い取る。
 素早く舌を挿入して絡め、貪りながらビキニ越しに小さな胸を揉んだ。
「んっ! んんっ!!」
 ぴくんぴくんと身体を震わせ、亜美は鼻から甘い吐息を漏らす。それを見た杏子は快哉を叫んだ。
「わぉっ、祐くんもなかなかやるわねぇ。女同士の揉め事をキスひとつで解決するなんて、そう出来る事じゃないわよ」
 楽しそうな杏子の声を無視してビキニを剥ぎ取り、直接、乳房を揉みし抱く。
 掌にすっぽり収まる可愛らしい乳房は、それでも少しばかり成長しているようで、前よりも揉み応えがある気がした。
 また、愛撫を経験することで感度が良くなっているらしく、硬くなった乳頭を親指の先で爪弾くと、釣り上げられた魚のように身を捩じらせ、祐一の腕の中で亜美は快感にのたうった。
「ぷはっ……」
 そろそろ良いかと思って唇を離すと、亜美の瞳はすっかり蕩け、首が据わらないのか、ぐらぐらと頭を揺らしていた。
「先輩……大好きです」
 亜美はくてっと祐一の胸に顔を突っ伏して呟いた。
「見せつけてくれるわねぇ。まったく、私の立場が無いじゃない」
 頭をぽりぽり掻きながら、杏子は呆れたようにそっぽを向いた。
 ちょっとだけ口惜しそうなその表情が可愛いくて、祐一は二人と一緒にいられる幸運に精一杯の感謝を込めてフォローする。
「そんなことないですよ。杏子さんも亜美も、僕にとっては大事な姉と妹です」
「あのぉ……私、先輩の妹なんですか?」
 胸元から祐一を見上げて、亜美は嬉しさ半分、落胆半分の声を出した。
「そうよ、祐くん。もちろん、それはそれで嬉しいけれど、弟とはセックスも結婚も出来ないじゃないの。そこのところ、どうしてくれるわけ?」
 いきなり矛先が自分に向けられ、祐一はしどろもどろになってしまう。
「えっ、えっ……今度は僕が悪者ですか?」
「鈍感は罪よ。ね、亜美」
「そうです、先輩。お姉ちゃんも私も、もう先輩の女……なんですよ」
 恥かしそうに俯いて、亜美は言った。
「先輩の女」という言葉に、祐一は軽い眩暈を憶えた。
「ええっと、じゃあ、二人は僕の恋人ってことで……」
「もし本当にそう思ってるなら、言葉だけじゃなく行動で証明して」
「証明してください」
 ツープラトンで行動を迫る姉妹は、それぞれビキニを脱ぎ捨てた。
 杏子がベッドに横になり、その上に亜美が重なる。
 巨乳と微乳、グラマーなヒップと小さなお尻が親亀小亀となってぴったり寄り添い、祐一に向けて二人は同時にふとももを開いた。
「うぉっ……」
 目の前で炸裂する夢のような光景に度胆を抜かれた。
 交差する四本のふとももの付け根で、濡れたふた筋の割れ目がひとつに溶け合っていた。
 どちらも綺麗に剃毛され、薄く開いた肉びらの内側から、綺麗なサーモンピンクの膣壁が覗けた。
 二人の息遣いによってひくひくと蠢く肉穴は互いに透明な蜜液を垂れ流し、祐一の挿入を今か今かと待ち侘びているようだった。
「来て……祐くん」
「来てください、先輩」
 甘ったるい声に誘われて、祐一は亜美の背中に圧し掛かると、濡裂と濡裂の隙間に萎えかかったペニスの先を宛がった。
「うっ……」
 ぬちゃりという粘り気を帯びた感触と共に、肉の暖かみが伝わってくる。
 腰の辺りが急速に熱くなり、亀頭に感じる性感に、祐一は再び昂ぶり始めていた。
「そうよ、そのまま奥まで突っ込みなさい。私たち二人の間で可愛がってあげるわ。硬くなったら、亜美の中に入れてあげて」
「お姉ちゃん……」
「いいのよ、亜美。私たち、仲良し姉妹でしょう?」
 杏子はそう言って、亜美にキスをした。
「んっ……」
 姉妹の唇が重なり合って、互いを貪る。やがて杏子は舌を挿入し、かつて祐一に対してしたように、亜美にディープキスのレッスンを施し始めた。
「はぁっ……うっ……ふうっ」
 卑猥な液音に混じって、二人の熱い吐息が唇から漏れ出す。
 初めて見る女同士のキスに目を奪われながら、祐一は密着した肉の合わせ目へと潜り込んだ。
「はぅんっ!」
 三人の喘ぎがシンクロした。蒸し暑いコテージには汗と体液の入り混じった匂いがたち込め、男女の荒い息遣いが交互に響いては、猥褻な雰囲気を演出する。
「うっ! うっ! 杏子さんと亜美の間、ぬるぬるして……気持ち良い……」
 腰をゆったりと突き出しながら、祐一は恍惚と呟いた。
 まだ挿入してもいないのに、上下からまとわりついてくる粘膜の生々しい感覚だけで、祐一は再び勃起し始める。
「祐くんのおちんちんもたまらないわ。先っぽがクリトリスにこすれるたびにびんびんきちゃう」
「せ、先輩の……早く中に欲しいです……」
「焦っちゃ駄目よ亜美。まずは二人がかりで祐くんを元気付けてあげなくちゃ。わかるでしょう? 祐くんのおちんちん、だんだん硬くなってきてるの」
 そう言って杏子は腰を左右に揺らし始めた。促された亜美も小さなヒップを健気に揺らし、結果として二人の濡裂が擦れ合って、隙間に繰り返し突き入れられる祐一のペニスを、すっかり開き切ったその肉びらで揉みくちゃにする。
 粘膜が粘膜を咀嚼する、聴くだに卑猥な液音が耳の奥に溢れ、続いてえも言われぬ快感がペニスの先から根元までを包み込む。
「あっ! うぅっ! す、すごいやっ! 二人のおまんこが僕のを食べてるみたいだよ!!」
 身も蕩ける快感もさることながら、目の前で揺れる大小二つのヒップと、互いに互いを貪り合う二つの女性器の様子は、ただ見ているだけで精を散らしかねないほど刺激的だった。
「ほら、ほら、祐くんのおちんちん、もう完全に勃起してひくひく言ってるわよ。あんまりのんびりしてると、私たちのお腹にうっかりぶちまけちゃうんじゃないの? そうなる前に早く亜美の中に入れてあげなさい」
「ほ、ほんと、お姉ちゃん? 先輩、入れる前にもう出ちゃうの?」
「そういうことは祐くんに訊かなくちゃ。もう出ちゃいそう?……てね」
 杏子に言われ、亜美はこちらを振り向いた。
「せ、先輩……もう……出ちゃいそう?」
 快楽に蕩けた瞳で見つめながら、舌っ足らずな声でそんなことを訊かれては、もう我慢できなかった。
 祐一は狭い亜美の背中に圧し掛かり、充血した肉の裂け目へ亀頭を潜り込ませる。
「あうぅっ! せ、先輩のが……お腹の中に入ってくるぅっ!!」
 異物の侵入を防ごうとする膣壁のきつい抵抗を無理やり押し切り、祐一はペニスの先に亜美の中にあるこりこりとした膣奥の突き当たりを感じた。
 小さな割れ目が目いっぱい口を広げてペニスを加え込んでいる様は、少し痛々しい。
 祐一はゆっくりと抜き差しを繰り返して滑りを良くし、亀頭の先で亜美の膣奥をこつんこつんと叩いてやる、
「あんっ! あんっ! 奥に……先輩のがお腹の奥に当たってるのっ!!」
「フフフッ、祐くんのは長いから、亜美のアソコには少しきついかしらね。ちょっと挿入する角度を変えれば子宮の入り口まで届くはずよ。先っぽでお腹の裏を抉るように入れてあげて」
 杏子のレクチャーに従い亜美を尻を掴むと、なるべく亀頭を下に向けて、膣管を広げるように深く挿入する。
 膣奥にまず突き当たり、そのつるつるとした曲壁のすぐ下に、子宮へと繋がる小さな肉穴を見つけ出した。
「あっ……ううっ……先輩……それ以上は無理……お腹が裂けちゃう……」
「何言ってるの? 亀頭で子宮口をノックされるのは最高に気持ち良いわよ。ましてそのまま射精されたりしたら、大好きな祐くんの精子で亜美の小さな子宮がぱんぱんに膨らむの。想像しただけでも素敵じゃない?」
「先輩の精子で……私のお腹がいっぱいに……」
「そうよ。せっかくバカンスと二人の安全日が重なった貴重な日ですもの。たくさん膣出ししてもらわなきゃ損でしょう?」
 杏子の囁きに亜美は目を輝かせる。
「先輩……来て……亜美の一番奥で出してください」
「ほら、どうするの、祐くん? 亜美は子宮に射精を御所望よ」
「そ、そんな……」
「もちろん、私も欲しいわ。交互に貫いて、不公平が無いように、一度の射精で私たちに祐くんのミルクを飲ませてちょうだい」
 ここまで言われて断る理由は見つからなかった。祐一は返事の代わりに亜美の小さな唇に吸い付いた。
「あむっ! むんんっ……」
 呻き声を無視して舌を挿入し、怯える小鳥の舌を無理やり絡め取る。
 可愛い鼻息が頬にかかり、とろりとした甘酸っぱい唾液が口腔に滴り落ちた。
「あんっ……ずるいわ、亜美ばっかり。ねえ、祐くん、私にもキスして……」
 甘えるように杏子が舌を伸ばして誘ってくる。洋介は名残惜しく亜美の唇から舌を引き抜き、杏子とひとつに溶け合った。
 今度は祐一が翻弄される番だった。隙間なく吸いついてくる唇と、口腔を這いまわる軟体動物のような舌に蹂躙され、亜美の前でこれ見よがしなディープキスを演じてしまう。
「すっごい……お姉ちゃんと先輩のキス、エッチすぎて見てるだけで私、イっちゃいそう……」
 虚ろな瞳で囁く亜美の頬を杏子の掌が撫でつけた。
「いらっしゃい、亜美。今度は三人で……ね」
 杏子の目配せに応じて、祐一と亜美が伸ばした舌を一点に持ち寄る。
 熱い吐息の中で三枚の舌が互いに貪り合い、濡れた粘膜の柔らかな感触と、異なる味のする唾液をたっぷりと交換し合う。
(もう……なにがなんだかわからない……)
 意識は朦朧とし、下半身に射精の訪れを告げる熱い痺れが広がっていく。
 このまま射精してしまっては、二人を満足させることは出来ない。
 祐一は夢中で舌を絡めながら腰を猛然と前後に蠢かし、亜美の子宮口を抉るように深々と亀頭を打ち込んだ。
「きゃうっ!」
 不意を突かれた亜美は舌を引っ込めて悲鳴をあげた。ペニスを咥え込んだ膣がきゅんと締まり、華奢な身体からは想像もつかない圧力で根元近くを絞り上げられる。
「くうぅっ! 亜美の中、きつくて最高だよ!!」
 亜美の尻に下腹を叩きつけるたび、亀頭は窮屈な胎道を一息に貫き、ごつごつという重い衝突音を発てて子宮口に突き当たった。
「あんっ! あんっ! あんっ!」
 せつない喘ぎ声と軋むベッドの忙しない音が、室内の湿った空気を震わせる。
 密着した背中と胸が互いの汗で滑り、結合部からは泡立った愛液が搾り出されて、すぐ下で揺れる杏子の秘弁へと滴り落ちていった。
「亜美の身体ごしに祐くんの腰使いが伝わってくるわ。どう、亜美? 祐くんに奥まで可愛いがってもらう感想は」
「す、すごいの、お姉ちゃん! 気持ち良くて頭が変になりそう。それに先輩の硬いおちんちんがおへその裏まで届いて、お腹の皮が破れちゃいそう!!」
「そう、良かったわね。亜美が幸せそうだと私も嬉しいわ」
 杏子はさも愛しそうに、繰り返し亜美にキスをした。
 その優しさに涙ぐみ、亜美は祐一に懇願する。
「先輩、お願いです。私ばかりじゃなく、お姉ちゃんにも入れてあげて」
「もちろん、そのつもりだよ。杏子さん、良いですか?」
「フフフッ、ようやく出番が回ってきたわね。いつでも来てちょうだい。たっぷり可愛がってあげるわ」
 舌先で唇を舐めまわし、杏子が挑発してくる。
 祐一は亜美の中からペニスを抜き取ると、透明な糸を垂らしている亀頭を薄開きになった杏子の淫裂に宛がい、渾身の力を込めた腰の一突きで刺し貫いた。
「あぅんっ!!」
 眉間に皺を寄せた杏子がハイトーンで鳴いた。
 根元までずっぽりとペニスを飲み込んだ膣は、亜美の強烈な締め付けとは異なり、無数の肉ひだが絡みついて射精を促すように優しく蛇動していた。
「ううぅっ! すごいや、腰も使ってないのに、杏子さんの中が動いてる。このまま入れてるだけで出ちゃいそうだ!!」
「あら、そんなの駄目よ。亜美の時にみたいに奥までガンガン責めてくれなきゃ許さないんだから。私も手伝ってあげるわ」
 そう言って、杏子は腹の上に亜美を乗せたまま、腰を小さく突きあげた。
 膣の中でペニスは捻れ、亀頭が粘膜に擦れて、全身の隅々まで快電流が駆け巡る。
「そ、そんなことしたら、僕っ……出ちゃうよぉ」
 込み上げる射精感にぶるぶると身体を震わせながら祐一は呻いた。
 すでに亜美の中でたっぷりと舐られたペニスは性感も高まり、今にも弾けそうになっていた。
「だったら、その前に祐くんも腰を使って楽しみなさい。私と亜美の中を交互に行ったり来たりすれば、抜いている間だけ、少しは休めるでしょう?」
 提案に従って、祐一は軽く杏子の子宮を三回突いてはペニスを引き抜き、続けざまに亜美の膣に挿入して、再び三回腰を突き動かす。
「い、いいわ……その調子よ。そのまま私と亜美がイクまで頑張りなさい」
「あぁん、先輩! 気持ちいいです!! お姉ちゃんと私、一緒にイカせてください!!」
 リクエストに応えようと、祐一は歯を食い縛ってアヌスを引き絞り、二段重ねになった二つの割れ目をリズミカルに渡り歩く。
 それぞれ異なる姉妹の温もりと滑り具合は絶品で、一突きするたびに襲いかかる背骨の蕩けるような快感に、麻酔でも打たれたみたいに腰が痺れていった。
「あぁっ……二人とも最高だよ! 気持ち良すぎて、もう長くは持たないっ!!」
「あんっ! あんっ! あんっ! 待って、祐くん! もう少し、もう少しだけ我慢して!! 三人一緒に仲良くイキましょう!!」
「頑張って下さい、先輩! 私も、もう少しなんですぅっ!!」
 その言葉は嘘ではないらしい。間近に迫ったオルガスムスの予兆に、杏子と亜美の胎洞はひくひく小刻みな痙攣を始め、弾むヒップの中心に穿たれた、茶褐色のアヌスも脱肛ぎみになって、ばくばくと忙しなく開閉を繰り返している。
「杏子さん! 亜美! 僕、もう本当に我慢できない! もう……出るっ!!……」
 忍耐力の限界を越え、祐一の身体にも射精運動が始まった。
 皮膚の焼けただれそうな熱い脈動が、急速に全身を包み込んでいく。
「だ、出して……祐くん! お腹に! 子宮に熱いのが欲しいの!!」
「イって、先輩! 先輩の精子で私たちを満たしてください!!」
 姉妹の甘い懇願に勇気付けられ、祐一は猛然と腰を叩きつけて、ラストスパートをかけた。
 二人の膣が同時にきつく収縮し、それに促されたように祐一はまず、亜美の一番奥で射精した。
「あっ、熱いっ! 先輩のがお腹の中に出てる!! ふわぁあっ! だ、駄目! 私もイクの! お姉ちゃん、私、イクッ! イクぅっ!!」
 亜美は小さな背筋を弓なりに反らせ、ビクンビクンと鋭く身体を痙攣させた。
 祐一は素早く亜美の中からペニスを引き抜き、勢い良く杏子の膣奥に叩き込んで、子宮口に直接のこりの精液をぶちまける。
「あひいぃっ! 子宮に! 子宮に祐くんのミルクがぴゅくぴゅく当たってるの!! あぁっ、なんてこと! 最高よ、亜美!! 私もイクわ! イッちゃうぅっ!!」
 亜美の身体をきつく抱き締め、限界まで腰を突き上げて、杏子も果てた。
 怒涛の如きオルガスムスに呑み込まれ、折り重なった白い肉体を不気味に痙攣させた姉妹は、しっかりと抱き締め合ったまま穏やかな微笑を浮かべて、束の間の死を迎えた。
 全ての力を使い果たし、祐一は萎えたペニスをゆっくりと引き抜く。
 亜美と杏子の胎内から、白濁液が同時に溢れ出してシーツの上に滴り落ちた。
「杏子さん、亜美……僕はいま最高に幸せだよ……ありがとう」
 快楽の余韻に沈む二人の上に突っ伏して、祐一もまた幸福感に満ちた南国の午睡へと引き摺り込まれていくのだった。<了>

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